専修学校とは
今現在、実社会に求められている実務能力や、教養の向上を図る、職業・技術教育機関です。
昭和50年(1975年)7月、学校教育法の一部を改正する法律により、新しい学校制度として専修学校の制度が創設されました。専修学校は、学校教育法第82条の2に定められた教育機関です。学校教育法には「職業もしくは実際生活に必要な能力を育成し、または教養の向上を図る」ことを目的とする学校であることが明記され、職業教育・技術教育を行う教育機関として、また個人の教養の向上の場として、幅広い範囲でその発展・充実に貢献しています。
専修学校の制度
専修学校の大きな特徴のひとつに、就学年齢の幅の広さがあげられます。入学資格の違いによって、次のような3つの課程に分けられています。
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専門過程《専門学校》
高等学校卒業程度の人を対象に教育を行う課程。
この課程を置く学校は、「専門学校」と称することができる。 -
高等課程《高等専修学校》
中学校卒業程度の人を対象に教育を行う課程。
この課程を置く学校は、「高等専修学校」と称することができる。 -
一般課程《専修学校》
特に入学資格を定めないで教育を行う課程。
これらの課程について、その特色をさらに紹介していきます。
専修学校3課程の特色と役割
専門課程【専門学校】
専修学校全体の約8割はこの課程で学ぶ学生たちです。専門学校は社会生活に即応した、柔軟で実用的なカリキュラムでより高度な専門的技術・技能の習得を目指し、高等教育機関として重要な役割を担っています。
岩専各連会員校の専門学校は20校(令和5年5月1日現在)あります。
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「専門士」の付与
専門士」は、専門学校での学習成果を適切に評価する称号です。
文部科学大臣が、以下の3つの要件を全て満たしていると認められた学校(学科ごとに指定)を卒業した人に、「専門士」の公的称号が付与されています。
(1)修業年限2年以上
(2)課程の修了に必要な総授業時数が1,700時間以上であること。
(3)試験等により成績評価を行い、その評価に基づいて課程修了の認定を行っていること。 -
「高度専門士」の付与
「高度専門士」は、専門学校教育の高度化・長期化を踏まえ学習成果を適切に評価する称号として、平成17年度から制定されました。
文部科学大臣が、以下の4つの要件を全て満たしていると認められた学校(学科ごとに指定)を卒業した人に、「高度専門士」の公的称号が付与されています。
(1)修業年限4年以上
(2)課程の修了に必要な総授業時数が3,400時間以上であること。
(3)体系的に教育課程が編成されていること。
(4)試験等により成績評価を行い、その評価に基づいて課程修了の認定を行っていること。 -
大学への編入学
平成10年、学校教育法等の一部が改正され、以下の2つの用件を満たす専修学校の専門課程の修了者(大学入学資格を有する人に限る)は、平成11年度から大学に編入学できることとなりました。
(1)修業年限2年以上
(2)課程の修了に必要な総授業時数が1,700時間以上であること。 -
大学院への進学
平成17年の学校教育法等の一部改正により、大学院入学資格として高度専門士の称号が制定されました。これにより、「高度専門士」は4年制大学卒業資格と同等になったといえます。
高等課程【高等専修学校】
専門的な技術などを、はじめて学ぶために必要な基礎学習に十分な配慮を加え、各分野ごとに座学と実習をバランスよく配慮しながら、職業人・教養人としての第一歩を歩み始めます。
岩専各連会員校の高等専修学校は2校(令和5年5月1日現在)あります。
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大学入学資格付与指定校制度
3年制の高等専修学校のうち、文部科学大臣が一定の要件を満たしていると認め指定した学科を卒業した生徒は、大学入学資格が得られます。指定された学校(学科)を卒業すれば、専門学校や大学、短期大学への進学に際し、大検を受けずにそのまま受験することができます。生徒のさまざまな志望・能力・適正に応じて、実践的な職業・技術教育を行う高等専修学校が、高等学校と並行して、後期中等教育の多様化を推進しています。
一般課程【専修学校】
この課程は入学資格や年齢に関係なく、誰でも自由に専門的な知識・技術を学べるところに特色があります。今後の生涯学習社会へ向けて、さらに期待される課程であるといえます。
岩専各連会員校の専修学校は1校(令和5年5月1日現在)です。
専修学校一覧はこちら各種学校とは
各種学校は、学校教育法第83条に定められた教育機関です。修業年限は1年以上(簡易なものは3ヶ月以上)、年間授業時間680時間以上、入学資格に制限はなく、各校の学則で定められます。
各種学校は認可校ですので、公共交通機関の通学割引や奨学金貸与の適用を受けることができ、教育ローンの対象ともなります。(個々の奨学金制度や教育ローンにより、制限があります)
岩専各連会員校の各種学校は1校(令和5年5月1日現在)です。
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